銀婚湯の名称は大正14年に偶然にも時の大正天皇の銀婚式の日に新しい湯脈を掘削したことに由来する。

知人に紹介したい秘湯の宿

銀婚湯という名称もあり、主な客層として熟年夫婦の多いことは確かだが、近年、若い女性を中心に、他の年代層にも人気が高まっているという。旅行慣れした「モノの価値」を理解できる利用者のリピートが多いということだろう。

雑木林の庭園、落ち着いた和調の建物などの外観はもとより、館内にある談話室、撒きストーブ、掛け軸のある室内までもが一種独特の風格を醸し出す。

館内施設は客室と浴場の他に、食事処・談話室・宴会場がある。特別な娯楽設備はないが、散策のできる広い庭園（ほとんど森林）と庭園内に点在する貸切露天風呂がある。自然を感じつつ、温泉と料理を堪能して、部屋でゆっくりと寛ぐ。日常のようで日常にはない空間がここにある。

料理については一品一品繊細で「おもてなし」や和の落ち着きさを感じられる。何よりも北海道の地元旬食材を随所に盛り込まれていることが素晴らしい。

温泉はどの浴槽ともに源泉かけ流しの温泉が注がれ、様々な雰囲気の浴場で心から癒される湯浴みが期待できる。そして、前述した貸切露天風呂のある雑木林の庭園の散策も楽しく、ゆっくりと時間が流れる至福の時間を過ごせること間違いない。

全てにおいてバランスがよい。立地条件は秘湯であるにも関わらず、施設も清掃などのメンテナンスも行き届き、設備には清潔感が漂っている。それでいて宿泊料金は決して高くはない。

細かいことだが自動販売機の価格も通常価格。観光地価格の温泉宿も多いが、その点からも経営者の誠実さを感じとれる。

「部屋」「料理」「温泉」「おもてなし」「宿の姿勢」どれをとっても申し分ない。価値のわかる知人に紹介したくなる超おすすめの温泉宿といえる。

こんなことを書いていたら、また行きたくなってきちゃったよ！

（2015.7 更新）

→　源泉かけ流し温泉ガイド | 温泉新選組のページ： 温泉旅館 銀婚湯

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